五味太郎さんの絵本「きんぎょがにげた」から考える自分の居場所とは

元日からショッキングなニュースが次々と入ってきました。
能登半島地震にて被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
彩りのある日々を早く取り戻せる日を祈っております。

激動の2024年が始まりました。
新年あけましておめでとうございます。

いきなりですが、今回は「逃げる」ことについて考えていきます。

龍の絵を描きました

ロングセラーの名作絵本「きんぎょがにげた」の作者である五味太郎さんの言葉

昨年、NHKの番組を何気なく見ていたら絵本作家の五味太郎さんが出演されていました。
そこで見聞きした内容がとても印象的なものでした。

五味さんは、チェロ、野球、テニス、マージャンなどの様々な趣味をお持ちです。
年齢も重ねても、興味関心力が衰えず何でもチャレンジされているそう・・・。

どうしてそんなにアグレッシブなのかという問いに対して意外だった回答は・・・
“原動力はにげること”なのだそうです。

逃げるという言葉は一般的にあまり良いイメージではないですよね。
でも、五味さんは次のようにおっしゃっていました。

逃げることは自分の居場所を見つけること

本来人間に備わっている「逃げる」力

本来、動物には身の安全のために、逃げる本能が備わっています。

今回の能登半島地震においても、人は命に関わる大惨事に直面した際、まずは絶対に逃げなくてはいけませんでした。

地震から、余震から、火の手から、津波から。
一旦安全な場所へ一次避難。
そして、震災関連死など二次災害を防ぐためにさらに安全な場所を確保して移動。

復興していけば本来の居場所、もしくは次の新しい居場所へとさらに移動するはずです。

ここでいう「命を守るための逃げる」と、興味関心レベルでの「面白くないから次へ逃げる」を同一で並べることには批判があるかもしれません。

しかし、私たちの「逃げる」という行為をきちんと見つめると

「安心できる快適な居場所を見つけて、心地の良い本当に楽しい状態へ近づく」

という、根本的な人間の生命活動であることに気付きます。

人ははいかなる大惨事の時も、日常生活においても、より快適な居場所を必要とします。
快適でいられる場所は、人間が生活がしやすく、精神的にも落ち着ける場所。

この心身ともに快適である居場所を見つけることが「逃げる」ことなのだなと思うのです。

アナスタシアという品種の菊

「逃げる」ことを仕事に置き換えて考えてみる

五味太郎さんの言葉を聞いた時、私は「逃げたい」と、思ったんですよね。

今はデザイナーも飽和時代。

発信の仕方も何だかみんな似たり寄ったり・・・。

正直、ずいぶんつまらないなあと思います。

あと、ちょっと危険だなとも思っています。

昨年は色々とリサーチをする年だったので、そこから見えてきたものを俯瞰して、これはちょっと違うんじゃないかなと思うことが多くありました。

それは同時に自分にも問いかけてきたことでもあります。

実際、私もやってみて違うなと思うこともありました。

でも、違うなと気付いたのは、実際にやってみたからこそ!なんですよね。

やっぱり違和感に気付くことは大切です。
その違和感というものにきちんと向き合って、なぜそう感じるのかを知ることもまた大事なこと。

やってみて、あ、違うなと思ったら軽やかにそこから少し逃げて、軌道修正する。

なるほど、「逃げることって、転じて自分からは逃げない」ことでもありますよね!

新しい年の新しい日々の始まり

人は良くも悪くも経験を積むので、年齢を重ねるごとに変化を恐れるという側面もあります。

これまでの経験から培ったコンフォートゾーンというぬるま湯も決して悪くないです。というか、むしろ落ち着きますよね(笑)。

でも、自分の場合は、ずっと同じでいるよりもどんどん新しくしたい。

人生語り始めちゃいますが、生きていくって、前を向いて新しい明日を生きることだと思うんですよね。

なので、今年は自分の仕事もプライベートも調整&修正しながら、逃げて逃げて、もっとやりたいことをやっていきたいなって思います。

五味太郎さん、大切な言葉をありがとうございました!

そんなわけで、どうぞ今年も星月夜をよろしくお願いします!
お読み頂きありがとうございました!

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